町おこしに活かす資金の入れ方・6つの実践ルート
昨日税理士と話をしていて気づいたこと
昨日、顧問税理士と打ち合わせをしていたときのこと。
「一般社団法人って、株式会社の“資本金”みたいな概念、実はないんですよ」
と思わず「えっ、そうなんですか?」と聞き返してしまった。
町おこしのために法人格が必要なのは理解していたけれど、資金の入れ方や設立の仕組みは、正直まだ曖昧だった。
これを機に、
一般社団法人で町おこしを始めるには、どう資金を入れて、どう設計すべきなのか?
を改めて徹底的に調べてみた。
今回はその内容を、実際に町おこしを志す立場から、実務目線でわかりやすくまとめてみた。
法人設立を考えている人や、民間資金で地域を動かしたい方にとって、少しでも参考になれば幸いです。
一般社団法人ってどういう法人?
- 株式会社と違って、出資者=株主という仕組みがない
- 出資額に応じた持ち分(株式)も存在しない
- 非営利目的で設立されるが、営利事業(収益事業)も可能
👉 町おこしに向いている理由
✅ 利益を分配しない=公共性の高い印象
✅ 会費・寄附・クラファンなど、柔軟な資金調達が可能
✅ 設立も運営も比較的簡単。スピーディーに始められる
「資本金がない」のにどうやって資金を入れるのか?
結論から言うと、以下のような6つのルートで民間資金を注入できます。
民間資金を注ぎ込む6つの現実解ルート
① 設立時拠出(設立寄附)
- 設立メンバーが任意の金額を出資(返還義務なし)
- 定款に「設立時財産額」として記載
- 初期の運転資金確保に効果的
📌 信頼関係のあるメンバーで始める場合に有効
② 会費モデルの導入
- 正会員・賛助会員などを設定し、年会費を徴収
- 会員特典(イベント参加権・活動報告・限定グッズなど)を設計
📌 安定した継続収入になる。町民を巻き込む仕掛けに最適
③ 基金制度(返還型)
- 将来返済を前提に資金を調達できる仕組み
- 定款+基金規程を整備し、契約書で明文化
- 貸借対照表上は「負債扱い」
📌 企業支援や大口投資家向けに有効
④ 借入(個人・金融機関)
- 一般社団法人でも借入は可能
- 日本政策金融公庫や地元信用金庫が候補
📌 「収益事業」を明確に分離すれば、返済可能性も評価される
⑤ 寄附・スポンサー獲得
- 地元企業のCSR/地元住民の応援資金として集める
- 税控除はないが、想いで動く人たちがターゲット
📌 小口でも数が集まれば、大きな原資に育つ
⑥ クラウドファンディングの活用
- 寄附型/購入型どちらも活用可能
- Readyfor、CAMPFIRE、FAAVOなどが定番
- 映像やストーリー設計が重要
📌 PR+資金調達を同時に達成。プロジェクト初動におすすめ
設立〜資金受入〜運用の流れ
ステップ | 内容 |
---|---|
① 定款作成 | 「町おこし事業」「基金・会費・寄附」などの明記 |
② 登記手続き | 公証役場で定款認証 → 法務局で登記申請(登録免許税6万円) |
③ 口座開設 | 法人名義の銀行口座を作成(ネットバンクも可) |
④ 資金受入 | 契約書・領収書・募集要項を整備 |
⑤ 会計と開示 | 区分経理(収益/非収益)を徹底し、活動報告書も公開 |
よくある誤解とその答え
Q. 資本金ゼロでも運営できるの?
👉 できます。 資金は寄附・会費・基金などから調達。
Q. 出資すればリターンがある?
👉 一般社団法人では出資=配当の仕組みがありません。
Q. 寄附すれば税金控除される?
👉 認定NPO法人でない限り、寄附控除は受けられません。
まとめ:一般社団法人は町おこしに最適な“器”
一般社団法人は、「利益分配をしない」ことで公共性と透明性を担保できる法人形態です。
共感・信頼・継続性のある資金モデルを構築することが、町おこしの成功を左右します。
✅ 寄附 × 会費 × クラファン × 基金 × 借入 をハイブリッドで組み合わせて、
地域の未来に投資する仕組みを、まずは設計してみましょう。
次回予告
次回は、今回の仕組みを活かして
「小規模事業者持続化補助金とどう組み合わせるか?」 をテーマにお届けします。
補助金をうまく活用したい方は、ぜひ次回もチェックしてください!
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